健康の話

その腰の不調、放置していませんか?

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先生、こんにちは。
最近、なんだか体がスッキリしなくて…。
特に座り仕事が続いた後や、朝起きた時に腰のあたりがズーンと重い感じがするんです。
もう若くないから、年のせいですかねぇ。

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佐藤院長

お体の不調、気になりますよね。
特に腰まわりのお悩みは、本当に多くの方が抱えていますよ。
立ち仕事でもデスクワークでも、同じ姿勢を続けるのは負担がかかりますからね。
「年のせい」と片付けてしまう方も多いのですが、その「ズーンと重い感じ」、実は体からの大事なサインかもしれません。
ひとくちに「腰の不調」と言っても、原因は一つではないんですよ。

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そうなんですか?
てっきり、筋肉が疲れているだけかと思っていました。

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佐藤院長

もちろん筋肉の疲労も大きな原因の一つです。
でも、それだけではない場合もあるんです。
少し詳しくお話を聞かせていただけますか?

腰の肩こり?

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急に「グキッ!」となったわけではないんです。
でも、長時間キッチンに立っていたり、パソコン作業をしていたりすると、じわじわと痛くなってくるというか…。湿布を貼ってごまかしているんですけど。

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佐藤院長

なるほど。
いわゆる「ぎっくり腰」のような急激な痛み(急性腰痛)とは違う、じわじわ続く痛みですね。
そのような場合、一般的には、腰の骨を支える筋肉やその周りの筋膜が疲労して起こる「筋膜性腰痛」といったケースも考えられます。

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筋膜性…?
肩こりみたいなものでしょうか?

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佐藤院長

メカニズムは肩こりとよく似ていますよ。
長時間同じ姿勢でいることで筋肉が緊張し続け、血流が悪くなって痛み物質が溜まってしまう状態です。

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佐藤院長

最近は、肉体労働の方だけでなく、デスクワークや立ち仕事の方にもこのタイプの不調は増えています。
ただ、「筋肉の疲れだろう」と自己判断で放置してしまうのは、あまりお勧めできません。
腰の痛みに隠された、思わぬ病気のサインかもしれませんので。

「腰の痛み」に隠された、思わぬ病気のサイン

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そうなんですね。
そういえば友人が「腰が痛い」と言っていたら、実は全然違う病気が見つかったと聞きました。
ちょっと、びっくりでした。

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佐藤院長

そうですね。
腰の痛みは腰が悪いと思われがちですが、そうでない場合もあります。
例えば、腰の痛みが内臓の病気のサインとして現れることがあるんです。これを「関連痛」と呼びます。

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内臓の病気ですか!?

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佐藤院長

はい。
例えば、膵臓の炎症や尿管結石、婦人科系の病気など、腰とは直接関係ないように思える場所の不調が、腰の痛みとして感じられることがあります。

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そんなことがあるんですね…。
ちなみに、腰の痛みに関してすぐ病院に行った方がいい兆候はあるんでしょうか?

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佐藤院長

「いつもと違う、経験したことのないような激しい痛み」「安静にしていても痛みが全く和らがない」「冷や汗や吐き気がする」といった症状は危険なサインの可能性があります。
ご自身で見分けるのは非常に困難です。だからこそ、「ただの腰痛」と決めつけずに、専門家に見てもらうことが大切なのです。

そのしびれは、神経からのSOSかもしれません

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幸い、そこまでひどい症状はないのですが…。
そういえば時々、腰だけじゃなくてお尻から太ももの裏にかけて、ピリピリとしびれるような感じがすることがあります。

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佐藤院長

なるほど。
足へのしびれや痛みを伴う場合、単なる筋肉の問題ではなく、神経が関係している可能性を考える必要があります。
例えば、背骨のクッションの役割をする椎間板が関係するケース(椎間板ヘルニア)や、加齢などで神経の通り道自体が狭くなるケース(腰部脊柱管狭窄症)など、様々な可能性が考えられます。

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ヘルニア!
よく聞く名前です。
私の症状もそれなんでしょうか?

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佐藤院長

症状だけで病名を特定することはできません。
似たような症状でも、原因は人それぞれ全く違います。
大切なのは、しびれという症状が出ている時点で、それは神経からのSOSサインかもしれないと捉え、きちんと原因を調べることです。
問診や診察以外にレントゲンやCT、MRIといった検査で詳しく調べることで、初めて正確な状態がわかるんですよ。

検査しても「異常なし」。それでも、痛いのはなぜ?

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色々な原因があるんですね。
でも、もし検査をしても特に異常が見つからなかったら…?それでも痛い場合はどうなるんでしょうか。

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佐藤院長

実は、それも決して珍しいことではないんです。
驚かれるかもしれませんが、以前の統計データでは、腰痛で医療機関に来られる方のうち、画像検査などで原因がはっきりと特定できるのは2割程度だと言われていました。
残りの約8割は、原因が特定しきれない「非特異的腰痛」のことが多いと言われてます。

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8割も!
じゃあ、その痛みは気のせいなんですか?

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佐藤院長

いえいえ、決して気のせいではありません。
痛みはご本人にしかわからない、紛れもない事実です。
原因が特定できない背景には、特定の病気や外傷が原因ではなく、腰痛は、腰、すなわち椎体と椎間板を囲む筋肉、靱帯そして小さな椎体の関節に起因し、ここが原因と指し示すことができないほど、小さな障害が原因となっていることが多くあります。

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佐藤院長

また、ストレスや不安といった心理的な要因が複雑に絡んでいることもあります。
脳が痛みに対して過敏になっている状態、とも言えますね。
このように、原因が一つではないからこそ、「私の腰痛はこれだ」と決めつけるのはとても難しいのです。

腰痛の自己判断は危険です。まずは専門医にご相談を

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「腰が痛い」だけで、こんなにたくさんの可能性が考えられるなんて、本当に驚きました。
自分の体が出しているサインを、軽く考えてはいけないんですね。

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佐藤院長

その通りです。今日お話ししたように、「腰痛」という一つの症状の裏には、様々な原因が隠れている可能性があります。
「いつものことだから」「年のせいだから」と自己判断で放置してしまうと、背後にあるかもしれない本当の原因を見逃し、気づいた時には症状が悪化していた…ということにもなりかねません。

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本当にそうですね…。
でも、いざ病院に行こうと思っても、何科を受診すればいいのか迷いますし、いきなり大きな病院の専門医に診てもらうのは少し気が引けてしまいます。

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佐藤院長

ご心配はもっともです。
そんな時こそ、まず頼りになるのが「かかりつけ医」ですよ。
普段からあなたの体質や生活習慣を分かってくれているかかりつけ医なら、安心して何でも相談できます。
そして、必要に応じて最適な専門医を紹介してくれる、いわば健康の“最初の相談窓口”になってくれます。
ご自身のことを理解してくれる「健康のパートナー」がいると、とても心強いですよ。

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佐藤先生、ありがとうございました。

まとめのアドバイス

痛みが続く、いつもと違う痛み方をする、足にしびれが出る、他に気になる症状がある…。 そんな時は、決して一人で悩んだり、インターネットの情報だけで判断したりせず、専門医にご相談ください。医師は、詳しい問診や診察、そして必要に応じた検査を通して、たくさんの可能性の中からあなたの痛みの原因を探るプロフェッショナルです。つらい症状から解放されるための最も確実な第一歩は、まず専門家に話を聞いてもらうことです。

腰痛の原因となることの多い病気について

#腰痛症
症状:長い間座っていたり、立っていたりしていると痛みがでる。重く張ったような、だるいような痛み。
原因:筋肉の疲れとか筋肉靱帯の緊張が積み重なって起きる。

#ぎっくり腰(急性腰痛症)
症状:物を持ち上げたり、ひねった後に激しい痛みが起こる。数日で痛みが治まる。
原因:椎間関節、仙腸関節の捻挫や筋肉や靱帯の断裂により、起こることが多い。

#椎間板ヘルニア
症状:はじめ腰の痛み。次に下肢の痛みやしびれが続いて起こる。
前かがみの姿勢で痛みが強くなることが多いです。また咳やくしゃみで下肢に痛みが走ることがあります。
原因:椎間板の中心にある。髄核というやわらかいクッション材が椎間板の後方に飛び出し、腰や足にいく神経を圧迫して痛みを起こす。
治療:まずお薬や、ブロック注射リハビリなどといった保存療法を行います。保存療法でよくならない場合は、手術が必要となることがあります。

#腰椎分離症、滑り症
症状:腰痛の場合と殿部や 大腿の痛みを出す場合があります。痛みは腰を後ろにそらした時に強くなります。
原因:発育途中に無理な運動を繰り返すことが原因のことが多い。分離症は10歳代で起こりますが、その後徐々に前に滑り出し分離滑り症になる場合があります。
治療:分離症があっても強い痛みや日常生活の障害なく生活できる場合が多いです。腹筋背筋の強化が痛みの予防として重要です。

#変形性脊椎症、椎間板症(腰部)
症状:朝の起き掛けや明け方に痛む。起きて体を動かすうちに痛みが和らぐ。
殿部や大腿部の痛みを認めることも多い。
原因:老化により椎間板の水分が少なくなり、弾力性がなくなる。(椎間板症)するとだんだん椎体のかどにトゲ「骨棘」ができる。
治療:高齢者が多いため保存療法が中心。

#骨粗鬆症
症状:全身の骨が弱くなり、少しの力が加わるだけで骨がつぶれて痛みで立てなくなることがある。
参照:健康の物語 骨粗鬆症の項

#仙腸関節性腰痛
症状:仙腸関節周辺を中心とする腰や殿部の痛み。立ち上がりや座位での痛み。
原因:仙腸関節の微小なずれにより生じる。
治療:お薬や温熱療法、骨盤ベルトの装着。ブロック療法

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