食後になんとなく胃がムカムカしたり、喉の奥がヒリヒリするような違和感を感じたことはありませんか?
疲れているせいかな? ちょっと食べすぎただけかも?と思いがちですが、
実はこうした症状が続く場合、体からの重要なサインかもしれません。
そのムカムカ感、原因は胃酸?

先生、最近食後に胃がムカムカすることが多いんです。
特に夜遅くに食べた後や、脂っこいものを食べた後にひどくなります。

そうなんですね。
ムカムカ感や不快感が続くのは辛いですよね。
もしかしたら胃酸が原因かもしれません。
胃酸が通常とは違う場所に逆流して、喉や食道を刺激している可能性があります。

胃酸が逆流することなんてあるんですか?

はい。胃と食道の間には『下部食道括約筋』という筋肉があります。
この筋肉は通常、胃酸が逆流しないように食道を締めていますが、
何らかの理由でこの機能が弱まると、胃酸が逆流してしまうんです。

そんな仕組みだったんですね。
でも、どうしてその筋肉が弱くなるんでしょうか?

いくつか原因があります。
例えば、肥満や加齢、ストレス、さらには食事の内容や生活習慣が影響します。
妊娠中の女性や、飲酒や喫煙をしている人もリスクが高いですね。
こんな生活習慣が症状を悪化させる!

最近、夜遅くに食べることが多いんですけど、それも関係ありますか?


はい、関係があります。
夜遅くの食事や脂っこいものは、胃酸の逆流を引き起こす大きな原因になります。
特に食後すぐに横になると、重力の影響で胃酸が食道に逆流しやすくなるんです。
また、アルコールやカフェインの摂取、炭酸飲料、チョコレート、トマトなども胃酸の分泌を促進するので注意が必要です。

なるほど。お酒やコーヒーも良くないんですね。
そういえば、最近喉がヒリヒリすることも多いんですが、それも関係ありますか?

はい、関係があります。
胃酸が逆流して食道や喉を刺激すると、ヒリヒリ感や違和感が出ることがあります。
また、咳が長引くこともありますよ。
どうすれば改善できる? 簡単にできる対策とは

こういう症状って、自然に治るものなんですか?
それとも治療が必要なんでしょうか?

軽度の症状なら、生活習慣を見直すだけで改善することが多いです。
例えば、食後すぐに横にならないこと、食事の時間を早めること、
脂っこいものやアルコール、カフェインを控えることが大事です。
また、肥満が原因の場合は体重を減らすと効果的です。

具体的には、どんな生活習慣を心がければいいんですか?

まず、寝る2時間前には食事を済ませること。
そして、枕を少し高くして寝ると、重力で胃酸の逆流を防ぐことができます。
また、ストレスをためないことも重要です。
症状がひどい場合は、胃酸を抑える薬や食道の粘膜を保護する薬を使うこともありますので、
医師に相談してください。

薬を使えば症状は治まるんですね。

そうですね。
ただ、薬だけに頼らず、生活習慣の改善を併用することが大切です。
放置すると危険? 気をつけたいリスク

でも、この症状って放っておいても大丈夫なんですか?

放置するとリスクが高まります。
胃酸が食道に逆流し続けると、食道の粘膜が傷つき、食道潰瘍や出血を引き起こすことがあります。
さらに、長期間にわたって胃酸が逆流し続けると、食道がんのリスクが高まることもわかっています。

そんなに危険なんですね…。軽く考えていました。

症状が続く場合は、早めに医師に相談してください。
適切な治療を受ければ、症状を抑えることができますし、日常生活も快適になりますよ。
胸やけの正体は? 逆流性食道炎について

胸やけくらいなら放っておいてもいいかと思っていましたが、
やっぱり治療しないといけないんですね。

そうですね。逆流性食道炎は、放置すると悪化する可能性があります。
症状が続く場合は、自己判断せずに医師に相談してください。
治療を受ければ、快適な生活を取り戻せますよ。

わかりました。
これからは軽く考えず、生活習慣にも気をつけてみます。
先生、ありがとうございました!

こちらこそ。
何か気になることがあれば、いつでも相談してくださいね。
~ 逆流性食道炎についてのあれこれ ~
この病気は、胃酸が食道に逆流することで、胸やけや喉の違和感、さらには慢性的な咳などの症状を引き起こします。
原因は生活習慣やストレス、加齢などさまざまですが、早期に対策を取ることで改善することが可能です。