1. 睡眠時無呼吸症候群って何?
院長先生、今日は夫の事で相談がありまして。
最近夫のいびきがひどくて…。
うるさくて私がなかなか寝付けないのは少し腹立たしいのですが、それよりも時々ピタッといびきがやんで呼吸が止まっているようで心配なんです。これって何か病気でしょうか?
そうですね、お話を聞く限り、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気で、いびきはその代表的な症状の一つです。
睡眠時無呼吸症候群ですか?
初めて聞きました。具体的にはどんな病気なんでしょうか?
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が狭くなったり塞がったりして、10秒以上呼吸が止まる状態が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上起こる病気です。
いびきや無呼吸だけでなく、日中の強い眠気や集中力の低下なども特徴的な症状です。
そうなんですね。
確かに夫は最近、仕事中に眠くなると言っていました。これも症状の一つなんでしょうか?
はい、その通りです。
睡眠の質が低下するため、日中の眠気や疲労感が強くなります。
他にも、朝起きた時の頭痛や、夜中にトイレに行く回数が増えるなどの症状も見られることがあります。
2. 放っておいたら?リスクと危険性
怖い「病気」なんですね。
放っておくとどうなるんでしょうか?
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、様々な健康リスクが高まります。
例えば、高血圧や心臓病、脳卒中のリスクが2〜3倍に増加すると言われています。
また、眠気による交通事故や仕事中の事故のリスクも高まることが考えられます。
えっ、そんなに危険なんですか?
夫の仕事は運転が多いので、とても心配です。
そうですね、特に運転手の方は要注意です。
睡眠時無呼吸症候群の方は、健康な人の2〜7倍も交通事故を起こしやすいというデータもあります。
また、長期的には認知症のリスクも高まるという研究結果も出ています。
3. アドバイス、最新の健康管理方法
どうすればいいでしょうか?
何か自宅でできる対策はありますか?
まず、睡眠の状態を把握することが大切です。
最近では、スマートフォン単体やスマートウォッチと連動しスマホアプリを使って睡眠を計測できるものもあります。
例えば、いびきの頻度や大きさ、睡眠の質などを記録できるアプリですね。
そうなんですね。
スマートフォンでそこまでできるなんて驚きです。
はい、テクノロジーの進歩は目覚ましいですね。
さらに、最近ではAIを活用した健康管理サービスも出てきています。
睡眠データを分析して、生活習慣の改善アドバイスを提供するようなものもあります。
へえ、すごいですね。
でも、アプリだけで大丈夫なんでしょうか?
アプリは参考程度に使うのがいいでしょう。
正確な診断には、やはり専門医による検査が必要です。
特に症状が気になる場合は、病院での精密検査をおすすめします。
4. 対処法と心配な場合には
まず、生活習慣の改善が基本です。
適度な運動や減量、禁煙、飲酒を控えるなどが効果的です。
また、横向きで寝るなど、睡眠姿勢を工夫するのも良いでしょう。
なるほど。
でも、それでも改善しない場合や心配な場合はどうすればいいですか?
まずは、旦那さんに病気の可能性の事をお伝えいただき、病院でご相談いただくのが良いと思います。
例えば当院では、エプワース眠気尺度(ESS)という質問票を使った検査や、
必要に応じて睡眠ポリグラフ検査を行っています。
治療法としては、マウスピースや持続陽圧呼吸療法(CPAP)などがあります。
詳しく教えていただき、ありがとうございます。
夫に相談して、まずは症状の事やリスクの事など伝えてみたいと思います。
そうですね、早めの対応が大切です。
ご心配な点があれば、いつでもご相談ください。
ちなみに、睡眠に関する詳しい情報はこちらのウェブサイトにもまとめられていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
はい、ぜひ見てみます。
今日はありがとうございました。
夫の健康のために、しっかり対策していきたいと思います。
こちらこそ、お役に立てて嬉しいです。
ご家族の健康が何より大切ですからね。
また何かありましたら、いつでもお越しください。