子供達は成長し社会人になり、
夫婦二人と愛猫ジジとの生活になった。
私の最近の楽しみは、
大工だった義父が建てた丸太小屋でのひと時。
(丸太小屋は地元の憩いの場だった)
夫と二人で週末の度に、丸太小屋で薪ストーブを焚き、
お釜で炊飯し、七輪で焼肉。ゆっくりとした時間をすごす。
春なら、山菜を採って天ぷらに。
夏なら、主人の釣ったアユを塩焼き。
秋なら、地元の友人の育てた新米を頂く。
冬なら、鉄鍋でおでん。
季節を味で楽しんでいる。
小屋内にはレトロな古時計。
そのわきには、大昔に
兄たちが両親に頼み買ってもらった
大きなスピーカーのステレオ。
私たちが聞くレコードは
なぜかJAZZではなく、
主人お気に入りの
「猪木ボンバイエ」「ロッキーのテーマ」 「矢沢永吉」。
ジャンルは違えど自然に笑みがこぼれ、
おもわず口ずさんでしまう。
何もかも、便利となった現代。
そんな中で、丸太小屋は
昔の生活を楽しめる
私たち夫婦の聖域だと思う。
その昔、私が子供の頃の話。
つり橋を渡って通学していた。
そのつり橋の改修で張り替えた板を、
実父が貰い保管していた。
私はそれを見つけてあることを思いついた。
50~60年以上前の橋板を蜜ろうで磨き、
傷もそのままで加工して・・・
丸太小屋のサブテーブルとしてリメイクしてみた。
ふとしたアイデアから作ったサブテーブル。
レトロな空間をさらに引き立たせる
お気に入りで大活躍のアイテムとなった。
古いものを活かし、
工夫する楽しみは
日ごろの忙しさを忘れる
貴重な時間となっている。
丸太小屋での夜は、
院長の実家より譲っていただいた
ランプ達が活躍する。
オイルランプランタンを灯し、
薪ストーブの炎の揺らぎを眺める。
時には友人が集い、円卓を囲み
お酒、食べ物、楽しい時間と空間。
丸太小屋は、今は主人と、
そして仲間達の憩いの場として、
受け継がれている。
お互いの亡き父からの
プレゼントに感謝し、
これからも夫婦で大切な時間を
使っていきたい。
師長 後藤